会計業務のアウトソーシング先を変えるということ

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長文記事会計のヒント

会計業務をアウトソーシングして会計事務所のサービスを利用している場合、何か不都合があったとしても会計事務所を変えるというのは大変なことなのでなかなか実行できない、というお話を聞くことがあります。会計事務所を変えたいという考えが浮かぶほど不都合が生じているのであれば、まずはその不都合な部分が通常のことなのか、他の会計事務所でも起こることなのかどうかを確かめることをお勧めいたします。

今回はアウトソーシング先の会計事務所に疑問や不満を持っている場合どうすべきか、変更は難しいのかについて解説します。

会計事務所への疑問

弊社へのご相談では、以下のような理由で会計業務のアウトソーシング先の変更を検討したというケースがあります。

  1. 売上や仕入れの数字が合わない
  2. 在庫の数字と実際の棚卸しの数字が合わない
  3. レポートが遅い
  4. 詳細を確認したくて問い合わせても回答が無い
  5. 年次レポートで月次レポートから大幅な数字の変更がある
  6. 罰金が発生している

信じられない誤り

1、2は論外と言えます。売上などに関してはエクセルなどでも簡単に集計ができるため、日々社内で管理している数字かと思いますが、その社内で管理している数字と会計事務所から上がってくる会計レポート上の数字とが合わないというケースです。税金がありますので、それを分けて集計しているかという問題がありますが、問い合わせれば会計事務所はそのことも含めてきちんと回答しなければなりません。この数字が合わないという問題が起こること事態が非常に不思議で驚きですが、タイではよく耳にする問題でもあります。会計事務所の管理体制の問題かと思われます。

レポートが遅くて罰金が発生

「3. レポートが遅い」もタイではよくある問題かと思われます。「6. 罰金が発生している」にも関係してきますが、月次の税金計算が間に合わず、頻繁に罰金が発生しているという話もよく聞きます。

数百~数千バーツ程度なので大目に見ている、その分は会計事務所が負担しているので良しとしている、などという話も聞きますが、税務署からすると「御社は」納税が遅延する会社という理解になりますので、御社が税務署に還付請求などを行う場合に目をつけられて、簡単には還付できなくなってしまうこともあります。会計事務所に問題があっても御社が損をすることがあるわけです。

ここまでの説明で「そんな馬鹿なことがあるか」とお思いの方もいらっしゃると思いますが、これらは実際にタイで会計業務をアウトソーシングすると起こり得る問題です。日本からすれば信じられないとは思います。

回答も詳細説明もしてくれない

「4. 詳細を確認したくて問い合わせても回答が無い」も非常に多く耳にします。「5. 年次レポートで月次レポートから大幅な数字の変更がある」や「6. 罰金が発生している」の問題が起っても、なぜそうなったのかと問い合わせをしても一向に回答をもらえない、難しいことを言われてごまかされている気がする、「タイではこうなんです」と言われて話が終わる、単純に理由を知りたくて問い合わせたのに修正されたレポートが送られてくる、等々、こちらは詳細な説明を求めているのにそれに対して全く回答をもらえないことがあります。

この回答が無いという問題が起こる理由は、アウトソース先の会計事務所にて、窓口となっている担当者と、実際に会計業務をやっている担当者が異なるために起こっている問題だと思われます。ひどい場合には担当者にあまり会計の知識が無く、その人が会計業務担当者に聞いても理解できないためお客様に説明できないということも考えられます。また、窓口となっている人はきちんと会計の知識があるはずなのに、同じ様な問題が起こる場合には、組織が大きすぎてその窓口の方がいちいち実務を確認できていないために問題が起こっている、などということもありえます。

それでも会計事務所を変えるのは大変??

これらの問題を抱えていても「会計事務所を変えるのは大変だ」と考えてアウトソーシング先を変更できない経営者の方も多いのがタイの現状です。実際に弊社にお話を頂いてから弊社のアウトソーシングサービスを利用してもらうまでには数ヶ月のタイムラグが有るのが普通ですが、会計年度がもうすぐ終わる(会計年度を締めなければならない)という理由以外には、経営者にとってアウトソーシング先を変更するのが大変という理由はあまり無いように思います。

しっかりした会計事務所なら変更もスムーズ

一方で、引き継ぐ側の会計事務所にとっては大変では無いかと思われるかもしれません。特に管理会計をしっかり行っていて勘定科目が細かく設定されている場合、初めて仕訳をする際にはどれがどの勘定科目に該当するかわからないということがあります。この様な問題が起こらないように、きちんとした会計事務所であれば引き継ぎの際にしっかりと社内の業務担当者と打合せやヒアリングをして、事前に顧客のビジネスと勘定科目を確認してから会計業務を始めます。ですので引き継ぎで問題が発生することもまずありません。

まとめ

会計業務のアウトソーシングに不満を感じたら、それが通常起こり得ることかどうか確認することをお勧めします。また、アウトソーシング先を変更することは経営者にとっては決して難題ではありません。しっかりした会計事務所であれば引き継ぎもきちんと行ってくれます。

現在のアウトソーシング先に疑問やご不満がある場合、まずはそれが通常のことかどうか、他の会計事務所ではそのようなことが起こるのか、弊社でご相談にのらせていただきます。ご相談無料です。

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