タイにおける 入金管理 の大変さ

長文記事
長文記事会計のヒントITのヒント資金のヒント

タイにおける 入金管理 の大変さに関して説明します。
入金はお客様側から行うものなので、受け取る側は特に大変なことは無いのではないかと考えがちですが、ここタイではそうではありません。

誰からの入金かわからない

タイにおける 入金管理 を大変にしているその原因は、「誰が」入金を行ったのかわからないからです。

ここタイでは、銀行通帳などに入金の記録は記載されても、「誰が」その入金を行ったかということが明記されません。なんと、銀行からステートメントを取り寄せても、オンラインバンキングで 入出金履歴(出納)を見ても、その入金を「誰が」行ったのかがわからないのです。

* 一部オンラインバインキング同士であれば口座番号は表示されます

どのお客様が 支払済なのか わからない

一定金額の商品を数多く販売している会社では、多くのお客様がその一定金額を入金・振込してきますが、販売した企業は自分たちの銀行通帳やステートメントで入金履歴を見ても それがどのお客様からの入金か全くわかりません。ですので、どのお客様が既に支払いを行って、どのお客様の支払いが滞っているか、ということを確認する「入金管理」は自社で行わなければならないですし、とても重要な業務となります。

入金管理の実務

経営者の方は 会計担当者がどうやってこの入金管理を行っているのかを知らない方が多いです。この入金管理をミスなく確実に行うために、「社内の」会計担当者は以下のような業務をこなしています。

  1. 入金されるべき金額を確認(インボイスの額面と異なることがあるため)
  2. 1をお客様に通知し 入金予定日を確認(ワンビン発行・送付・回答確認)
  3. お客様に入金・振込した際の証拠書類を送ってもらう
  4. お客様に源泉徴収票を送ってもらう(源泉徴収がある場合)
  5. 1と3と4の金額が合っていることを確認する
  6. 2の日付と金額が一致する入金履歴を探す、消し込む
  7. 領収書を発行・送付

全ての売上の入金履歴に関して、1つ1つ必ず上記の作業を行っています。この作業を怠っている場合は、既に支払ったお客様へ催促してしまったり、入金額と伝票が合っていない などの経理的なミスが起こります。

通常、この業務はアウトソースを委託している会計事務所では請け負ってくれません。
(弊社グループでは、入金管理・支払い管理、経費精算、などのサービスと、会計担当者派遣のサービスを提供しています)

社内の会計担当者は 新卒で良い、わけではない

これらは学校で教えてもらえるような業務ではなく(会計の授業で教えているとは思いますが)たいていの場合は実践において習得していく業務なので、経験の浅い会計担当者だと自分なりのやり方をやってしまいミスが多く発生してしまいます。
会計業務はアウトソースしているから安心だ、社内の会計担当者は新卒で良い、誰でも出来るだろう、という経営者の方がいますが、決してそうではありません。入金管理は社内の会計担当者が行いますので、給与が安く経験の浅い人材を社内の会計担当者として雇ってしまうと、入金管理がうまく出来ずにお客様に迷惑を掛けてしまう事にもなり、結果的に会社が損をしてしまうということがあります。

資金繰りに影響する

まだ支払いをしていないお客様に催促をして売上を回収する、という回収業務は適切な入金管理が無ければ成り立ちません。オンタイムで売上回収が出来ないと資金繰りに問題が出ます。

銀行からお金を借りれない個人企業や、資金繰りに苦しむ中小企業では、資金繰り表による資金予測やキャッシュフローがとても重要ですが、そもそもの入金管理が適切に行われていないために資金予測が正確に出来ないことがあります。正確な資金予測には 適切な入金管理が必要です。
(弊社では資金繰りサポートも提供しております)

支払いを止められることがある

経験された経営者も多いかと思いますが、タイでは入金予定日に入金されないケースが良くあります。お客様側の支払い担当者が何らかの理由により勝手に支払を止めてしまいます。しかも、入金を待っている側にそのことを通告しませんので、入金管理をリアルタイムで行っていないと支払いが止められていることを発見できません。

逆に自分たちの会社でも、入金しなければならない支払いを担当者が止めてしまっていて、お相手の経営者から確認の電話をもらってびっくりした、というようなことがあるかと思います。タイでは経営者の誰もが経験することだと思います。

支払い担当者には支払いを止める理由があるのですが、それはまた別記事にて説明したいと思います。

システムで自動化

入金管理は資金繰りに直結した非常に重要で煩雑な業務であるにもかかわらず、会計業務をアウトソースすることに経費をかけてしまい、社内の会計担当者にあまり高い人件費をかけられないため、ミスが起こりやすくなっている企業があります。

一番のお勧めは、システムを導入して入金管理を自動化することです。会計ソフトやERPシステムなら入金管理の機能だけでなく、その他の業務やレポートの作成なども自動化できるため、社内の事務業務に関わる従業員の人数削減を実現できます。

弊社がお勧めする会計・ERPシステムの Sage ならタイにおける煩雑でミスの多い 入金管理 も 支払業務 も自動化することができます。

クラウド型で サブスクリプション型の支払い方法もありますので、投資資金は他のシステムと比べて少額に抑えられます。

是非お気軽にお問い合わせください。

お困りごと、ご相談

ご相談無料です。どうすればよいかの方針をアドバイスさせていただきます。

担当者が可能な限り迅速に返信致します。

タイトルとURLをコピーしました