飲食店の価値 に関して説明します。飲食店を経営されている経営者が店舗の売却や新しい資本の受け入れを考える際に、ご自身の店舗の価値を理解されていないために売買交渉がうまく行かないことがあります。まずはご自身の店舗の価値がどこにあるのかということを理解する必要があります。
タイの飲食店の苦難
タイでは再度ロックダウンが発令されて、飲食店では店内での飲食が全面的に禁止されてしまったために売上が激減し、閉店を決定した飲食店も出てきています。日本のような休業や時短に対しての協力金もありません。今はまだなんとかなっている経営者の方でも、今後同じことがあると店舗が維持できないと考えて、店舗の売却や新しい資本を受け入れることを検討している方もいらっしゃると思います。
弊社では、運転資金のご相談、店舗の売却、新しいパートナー探し、等々のご相談を受けておりますが、経営者の方がご自身の飲食店の価値がどこにあるのかを理解されていないため、話がうまく進まないことがあります。
店舗の売却を検討するとき
特に店舗の売却をしたいというお話の際に、何を売却すべきかをわかっておらずに購入希望者との話がうまく行かないケースがほとんどでした。せっかく購入希望者がいたにも関わらず非常にもったいない話だと思います。
提示された店舗の価値
ご相談を受けた数件の案件では、飲食店の経営者の方々は「店舗を売却したい」と言って 以下の3つの売却をご希望でした。しかし、これら3つの物は店舗を購入したいという購入希望者からは魅力的に映らず、結局売買が成立せずにその後閉店を余儀なくされました。
- 店構え、内装、テーブル・椅子
- 厨房機器
- 食器類
(もう少し早くご相談をいただければ色々な手段で閉店を回避できたのではと思います。このまま行けば危ないかもしれないと考えたときにはすぐに弊社のようなコンサルタントにご相談されることをお勧めします。)
店舗のハード
上記の 1~3 は店舗のハード(ハードウェア)と呼ばれるものです。これらは確かに価値のあるものですからいくらかのお金に換えられるとは思いますが、二束三文にしかなりません。
(注:もし建屋や土地が賃貸ではなく自社物件の場合は別です)
店舗のソフト
お店の本当の価値は、以下のソフト(ソフトウェア)と呼ばれるものの比重が高いです。
- 固定客、売上
- 店舗コンセプト、事業計画、客単価
- メニュー、レシピ
- 仕入れ経路、目利き
- スタッフ、調理方法、接客方法
- 広告、SNS、WEBサイト、それらの戦略
考えてみていただければ当たり前のことです。すでに固定客がいて、メニューもレシピもあって、その仕入れ経路があって、運営できるスタッフがいれば、最初から店を立ち上げる必要がありません。出資者はこれを望んでいます。
これらのソフトが一切なくて、ハードしか売却できない場合、購入者から提示される購入希望金額はかなり下がります。購入者がすぐにその店舗を運営することができないからです。
店舗のソフトを明確にしておく
店舗のソフトはマニュアルなどで文書化してあることが望ましいです。文書化していなくても、全てを把握しているスタッフがいて、店舗が売却されてもその方がまだ働いてくれるなら問題はありません。
今、店舗運営が出来ず、時間的に余裕のある店舗の経営者の方には、このソフト面を文書化するなど 明確な形にしておくことをお勧めします。将来的にお金に換えられますし、万が一の時に非常に役に立つ可能性があります。
店舗売却の前に色々な方法を考える
このまま行くと店舗運営が難しい、運転資金が不安だ、などという場合、店舗の売却だけを考えるのではなく、ソフトを売る、出資者からの資本を受け入れる、などの様々な方法があります。現在はどの業界も苦しい状況ですので、これらの策がうまくいくかどうかはわかりませんが、どの方法を検討するにもハードよりもソフト面が鍵を握ります。ご自分の店舗の価値がどこにあるのかを整理しておけば、いざという時に役に立つはずです。
弊社では、店舗売却や資金に関してのご相談を受け付けております。お店の価値算定、パートナー・出資者とのマッチング等、様々な方法にて店舗運営のサポートをしております。ご相談無料です。
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