人件費の削減

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固定費を減らしたい場合、人件費の削減 を検討すると思いますが、タイではいざという時の 人件費の削減 が難しいため、事前に人件費に関する知識を身に着けておくことをお勧めします。

タイは人件費が安いという幻想

店舗運営、工場、サービス業などは、どうしても人手が必要な業態が多く、多くの従業員を雇わなければなりません。タイで働き始めたばかりの日本人の中では「タイは人件費が安い」という印象を持たれる方も多いようですが、決してそうではないです。私を含めてコンサルティング業を行っている人の中では「タイの人件費は安くない」というコンサルタントも多いです。

なぜ安くないのか

なぜコンサルタントたちは「タイの人件費は安くない」と考えるのか、について説明します。
1つにはタイ人スタッフの業務スピードや仕事量の問題があります。ルーチンワークをこなすポジションの事務仕事で月給2万バーツ程度(約7万円)。タイでは有給の病欠が年間30日間認められていますのでスタッフがよく休んでしまい、必然的に業務スピードが落ちてこなせる仕事量が少なくなります。
離職率も高いので、企業としては人手がいきなり足りなくなることを恐れてスタッフの人数を余裕を持って確保します。日本では人件費の安い派遣やアルバイトで行っている仕事を、タイではより多い人数のスタッフで賄っているため、同じ仕事量で比較するとタイの人件費は決して安くないということになります。

解雇は簡単ではない

タイでは簡単に解雇することも難しく、解雇の際に企業側が支払うべき解雇手当も高額となるため、不況で仕事量が減ったとしても簡単には人件費を削減することが出来ず、しばらくは無駄な人件費を払い続けることもしばしば起こります。

解雇手当が高額

会社の不況の原因がコロナ禍のように自分たちでどうしようもない場合、人件費を削減して利益を確保しようと検討しますが、タイでは解雇手当が高額となるため、解雇による人件費の削減を考えるとまずそこに資金が必要となり、会社の運転資金を圧迫します。銀行から借りることが出来ない個人会社などは余計苦しくなってしまいます。

適正な従業員数を見つける

会社の業績が好調なときにはさらに従業員を増やして事業を拡大していきますが、タイでは従業員に関するルールが日本と異なるため、より長期的な視野で考えて、「この先に不況があるかもしれない」、「その際にはどうするべきか」、などの将来起こり得る問題も加味して適正な従業員数の検討をすべきです。

従業員にかかる給与以外の人件費

従業員を採用する際には給与以外にも、将来的に以下のようなことが含まれる(発生する)ということを念頭に置きます。

  • 昇給、手当、福利厚生、ボーナス
  • 解雇手当
  • 定年退職時の退職金(解雇手当と同等)

人事部では当然のこと

上記で説明したようなことは人事部では当たり前に検討しています。人事計画の中には長期計画もあり、そこには昇給や退職金なども加味して計画を立て、企画部署や事業部署からの情報や役員会の今後の方針などを元に適正な人数を割り出して人件費の計画を作っています。ところが、子会社には人事部が無く、日本本社の人事部も助けてくれず(タイの法律に精通していないため)、人事の仕事など経験の無い経営者が自分で判断している中小企業も多いようです。

人事や人件費の考え方などで困っている場合は是非ご相談ください。

人を増やすことを考えない

不況の際には、自社内の人件費を削るより、外部業者から受けているサービスなどの方が削減しやすいです。このことは、不況の際に外部業者のサービスを切れ、ということではなく、将来的に不況になることもあると見越して、好景気のときには人を増やすのではなく別のことに投資して事業を拡大するべきということです。

例えば、ビジネスが順調に拡大して事務の業務量が大幅に増えた場合、事務員を増やすことになりますが、事務員を増やすのではなく、ITを導入して今までの事務員で増えた業務量をこなせるようにする、というような考えです。

RPAソフトウエアは、事務作業の効率化に最適ですので、事務員を増やすよりまずこのようなITの購入や投資を検討することをお勧めします。

会計ソフトウエアをアップグレードする、ERPシステムを導入して社内の情報をスムーズに共有して自動化する、等々、ITの活用で人件費を増やすことなくビジネスを拡張していくことも出来ます。

事務員を増やすのは簡単ですし、一見増員する事務員の給与の方が安くIT導入の方が高額に見えますが、長期的にビジネスが順調に成長すれば、結果としてIT導入の方が安くついたということが多くあります。

どうしても解雇が必要な場合

理屈はわかったが今はそれどころではない、早急にどうしても解雇をしないといけないが、解雇手当の資金捻出も難しいというような場合もあるかと思います。解雇手当を必要としない人件費の削減としては、従業員に自主退職をしてもらうという手があります。難しいかもしれませんが、経営者と従業員との話し合いによって人件費の削減を実現するのです。

弊社ではこのような場合のサポートも提供しております。なるべく費用をかけずに実施したいと考えられていると思います。弊社では初回コンサルティング無料としていますので、まずは必要な情報だけでもご提供できれば幸いです。

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