経営者は孤独 ではないかと思います。孤独を感じる経営者もいれば感じない経営者もいるとは思いますが、ほとんどの経営者が長い経営の中では精神的に辛い思いをすることはあるかと思います。その様な時、的確なアドバイスをくれるメンターのような存在の方が近くにいれば孤独を感じずに済むかもしれませんが、結局のところ決断や実行をしなければならないのは自分だと気づいて、それを乗り越えられる強靭な精神を持っている経営者以外はやはり孤独を感じてしまうでしょう。筆者自身も20年以上経営を行ってきましたが今までに孤独を感じた瞬間は何度かありました。
駐在員として現地法人に経営者として派遣されて、慣れない経営業務と言うことを聞いてくれない従業員に悩まされることとなり、鬱病を患ってしまう人も少なくありません。そんなことになる前に、経営者の孤独の根本を知り、その対処方法を知っておきましょう。
従業員が味方にならない場面
経営者にとって従業員は実務を担ってくれるとても重要な存在です。しかし、時と場合によってその従業員が経営者と相対してしまうことが起こります。全ての従業員に経営者の考えを100%受け入れてもらい会社一丸となって難局を乗り越える、というのが理想ですが、従業員にもそれぞれの家族があり生活があり、それぞれに個別の事情がありますのでなかなかそういうわけにもいきません。
現在起こっているコロナ禍のような天変地異が起こって会社の経営がうまく行かない時、経営者からすれば会社が潰れてしまったら従業員全員が露頭に迷うことになってしまいますから、従業員たち全員のことも考えて会社を維持していくために仕方なく減給やボーナスカットの提案をしても、従業員からは反発されてしまってうまく行かないこともあります。
普段の業務ではとても頼りになるマネージャーなど上層部の従業員に反発されてしまうと、普段の業務までうまく行かなくなる恐れも出てきてしまい、経営者の方針が揺らいでしまうこともあります。業務ではいつも味方となってくれる従業員とぶつかってしまう場面などで、経営者は孤独を感じてしまいます。
従業員の不正で襲ってくる孤独感
また、頼りになると思っていた従業員、信用していた従業員が、不正をしていたことを見つけてしまうと、これもとても大きな孤独感を感じる要因となります。特に長年一緒に仕事をしてかなりの部分を任せていた部下が不正をしていたとなると、誰のことも信じられなくなり、社内に味方がいないような気分になってしまいます。
お客様や本社からのプレッシャー
お客様や本社からプレッシャーをかけられ、従業員のマンパワーも足りない状況で、誰にも相談できずに悩んでしまうことがあります。駐在員として現地の経営を任されている方は、「前任者はうまくやっていた」「以前はこんな問題は無かった」などと現地の事情を理解してくれない本社の役員や担当者に言われてしまうと、とても辛い立場に追い込まれてしまいます。
お客様から無理な納期を迫られたり、何らかの件で責任を追求された際、本社も「何やってるんだ!」と言うばかりで実際には現地に投げるだけしかしない事があります。本社に説明をしても「言い訳」と捉えられてしまい全くこちらの事情を受け止めてもらえず、お客様と会社との板挟みのようになってしまうことがあり、この様な場合に相当な孤独感を感じてしまうと思います。
同じ経営陣の中で意見の相違
オーナー経営者の場合、時間がたつにつれて一緒に経営を行っているパートナーと意見が食い違ってしまい、お互い譲り合えない、納得いかないことも出てきます。結果としてはどちらかが渋々相手の意見を受け入れるか、仲違いしてしまうか、となってしまいますが、どちらにしても完全一致した意見を持つのは難しいと理解して孤独を感じることがあります。
それぞれ個別の人間なので、全ての意見が完全一致することなど本来は有り得ませんが、ビジネスアイデアが一致して一緒に盛り上がって起業した経緯があると、そのパートナーが異なる意見を持つことを想像し難くなるため、ぶつかったときの驚きと焦燥感は大きくなってしまいます。
家族にも相談しづらい
人間にとって一番リラックスできて拠り所になる家族ですが、家族に心配や迷惑をかけたくないという思いが働き、なかなか相談出来ません。自分の仕事のことを知らない家族に話したところで解決するわけではないから相談しない、という方も多いと思います。
経営者の悩みは経営者しかわからない
実際のところ「経営者の悩み」を話して理解できるのは経営者しかいません。サラリーマンであっても、どこかの支店や支社を任されて経営した方と、それらの経験が全く無い方では、悩みの種類は違うので「経営者の悩み」の相談をしても理解度はかなり違ってくるでしょう。
経営者の悩みに関しては、経営を長く経験したことがある人ほど「ああ、なるほど、自分にもそういうことがあったな」と悩みの本質を理解するのが早いのです。また、経営者は普段連絡を取っている相手も経営者の方が多いので、必然的に経営やトラブルに関する話がかなり多く耳に入ってきて、自分自身で経験していなくても知識としては持っているということもあります。
メンターを持つ大切さ
このような悩みの本質を理解してもらえるような経営者が近くにいれば、経営する上での悩みに関してはその方に相談することをお勧めします。このような尊敬できて悩みを相談できる相手のことを「メンター」と呼んだりします。経営者にとって、特に経営初心者にとっては、メンターがいるのといないのでは精神的に大きく違います。常に孤独な経営者ですが、相談できるメンターがいるという安心感で精神を強く保てますし、メンターのアドバイスが的確であれば問題解決も早く困難を乗り切ることも出来るようになります。
「私のメンターになってくれませんか」とお願いをする方がたまにいらっしゃいますが、わざわざそうお願いする必要はありません。お願いされた経営者もなんだか形式張ってしまいますし、万が一良いアドバイスが出来なければまずいという考えになってしまって忌憚のない意見が言えなくなる可能性もあります。「経営の悩みはこの人に相談しよう、この人がメンターだ」と心のなかで思っておくだけで十分です。
メンターの基準
メンターはビジネスで成功している人であればそれに越したことは無いですが、ビジネスには色々な要因があるため、しっかりとした考えを持っている人物でも実際に成功出来ているとは限りません。また、そんなに成功していない人だなと思っても、表に出していないだけで実は大成功者だということもよくあります。その人物の成功度合いを見るのではなく、その人物の回答が自分に合うかどうかで相談相手(メンター)を決めたほうが良いです。
弊社の経営コンサルティングサービス
近くに相談できるメンターがいない、知り合いに悩みを持っていることを知られたくない、などの場合には、弊社の経営コンサルティングサービスをご検討下さい。月額15,000バーツより承っております。経営者の持つ悩みへのアドバイスはもちろん、具体的な解決方法の計画も一緒にお手伝いします。ご相談がない場合でも週に1度程度経営状況をキャッチアップし、方向性に間違いが無いかの確認をいたします。また、本社への第3者的な説明が必要な場合にでも弊社からレポートさせていただきます。
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どんなに孤独であろうと、タイでタイ人たちと仕事をするのが好きで、駐在期間は決まっているが今後もずっとタイでの経営を行っていきたいという方、是非弊社へご登録下さい。弊社では日系企業向けにタイ現地法人のダイレクター候補者の紹介サービスを行っておりますので、タイでの経営を担っていただける気概のある方を募集しております。
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